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フランス航空産業の大型再編―SafranとZodiac Aerospaceの統合で業界3位の巨大サプライヤ企業誕生へー | HyappenMarketing

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フランス航空産業の大型再編―SafranとZodiac Aerospaceの統合で業界3位の巨大サプライヤ企業誕生へー

[この記事は、AviTrader(Friday, January 20th, 2017版)およびBloombergMarket(2017年1月19日 20:48 GMT+9更新版)を参照してます]

 


 

SafranがZodiac Aerospaceを買収

まだ交渉段階ですが、大きなニュースです。航空機エンジン、降着装置、電源装置、ナビゲーションシステムなど多様な航空機関連製品を製造し、航空機産業で存在感を放つSafranが、内装品(キャビン・シート等)、照明や安全装置等のいわゆる装備品市場をリードするZodiac Aerospaceを株式交換で買収するとのこと。

 

 

統合されれば、従業員10万人弱、売上2兆5千億円規模の企業の誕生です。

 

 


 

 

株式交換による買収

直近2年で、Safranは30%以上株価を上げ、同期間でZodiac Aerospaceは20%以上株価を下げた(いずれもBloomberg Market)のですから、Safran側のキャッシュを痛めない株式交換はとても合理的な買収手段ですね。

 

 


 

 

A350の内装品納入遅延の問題は
Zodiac Aerospaceの致命傷に

A350向けの内装品の大幅な納入遅延について、Zodiac Aerospaceは過去2~3年に亘って苦しい戦いをして来ました。

設計のやり直しを延々とやってきたんです。つまり想定をはるかに超える開発費を現金支出しながら、製品販売による入金が立たない状況が続いてきたんですね。

しかし、ここに来て、Airbusのトップ、Fabrice Bregier氏が「解決に向けて状況が好転してきた」と言うように、Zodiac Aerospaceとしては、なんとか問題解決の時期が見えてきたので、何が何でも製品納入が始まるところまで凌ぎ切って、開発費の回収モードになるまで持ち応えたいと、きっと考えていたんだろうなと私は推察します。

 

なので、Safranグループの大きな後ろ盾は、是々非々で欲しかったんだろうと。

 


 

 

Zodiacを救ってたらCFM Leapの生産が遅れちゃった、
なんて口が裂けても言えない

一方、買う側のSafranはCFM Leapプログラムという、史上最大のエンジンプログラムの量産を加速している最中です。A320neoにもBoeing737Maxにも搭載される、累計5000基がオーダーされているエンジンです。

 

 

これが遅れちゃったら、損失は内装品とは比べようもありません。もう、誰も助けられないでしょうね。

 


 

 

日本でも、遅れながらも奮闘している
プログラムがありましたね

MRJ、これはやり遂げなければいけないプログラム。みんなで応援して、もっと盛り上げたいですね。

今回のフランスのニュースのように、これが業界再編のきっかけなんかにならないように。