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Singapore Airshow 2016 -中国MRO市場について聴く-

2016年2月16-19日まで開催されたSingapore Airshow 2016について、情報共有したいと思います。

 

各メディアで既報のとおり、前回(Singapore Airshow 2014)に比べると、期間中の取引成約額は急落しました。大型の取引(発注)は概ね2014年まで済んでしまったという見解のほか、燃料費安を背景とした更新需要の減退の表れではないかという意見も多く見受けられました。

 

 2016

 2014

2014 vs 2012

取引成約額(Billion)

 $12.3

 $32

 +3%

出所:2016年の取引成約額(ABC News Feb 19, 2016)を除き、主催者発表

 

Singapore Airshowの一つの特色でもあるMROビジネスについては、活発に意見交換・商談がされ、筆者自身も何件か、(特に南)アジア圏でのMRO市場動向に関するディスカッションに参加しました。

 

関連して、ASIA BUSINESS FORUMという講演会の中で、AMECO BeijingのCOOを務めるAndreas Meiselさんが中国のMRO市場に関して大変インサイトに溢れるメッセージを下さいましたので共有します。ちなみに、当社が業務提携しているICF Internationalは主催者Experiaのスポンサーであり、このASIA BUSINESS FORUMの企画運営を任されていました。

 

以下、Andreas Meiselさんの講演内容から引用

―中国MRO市場の年成長率は9.8%。世界市場規模の12%程度。2025年までに220都市が100万人以上の人口を有するMega Cityになると予想されており、爆発的な都市間輸送需要に期待。

―現在の平均賃金は53,339CNY。上昇率は直近下げているが、年率8%程度。

―中国国内航空会社は大手4グループに集約。中国国際航空、中国南方航空、中国東方航空の政府系3グループに、海南航空が続く。

―MROには、20のメジャープレイヤーがそれぞれ凌ぎを削っているが、特に大手5社(AMECO Beijing、GAMECO、ST Aerospace、HAECO、MTU)を見ると、いずれも投資モードで、拠点やネットワークを増やしている。

―上昇するMROコストに対処しつつ、サービスラインを増やして航空会社のニーズに答えるために、中国MRO市場ではプレイヤー間の合従連衡が起こるだろう。つまり、ここしばらくは、ネットワーク・パートナーシップに関して戦略的な動きが求められる。

引用終わり

 

日本でもMROをビジネスとして興すべく、最近では議論が活発化しつつあると聞きます。対岸のダイナミックな動きをどう捉え、どう動くべきか、しっかりとした「自己分析」に基づく戦略議論が必要だと強く考えさせられた講演でした。